imterlawの日記

郊外にぽつんと立った豪華な屋敷

シンオウダブル【宣伝】

「……人が訪れなくなって久しいシンオウに、この忌々しい雪と寒さだけは相も変わらず降るもんだ」 -キッサキシティジム エリートトレーナーのヒョウ

 

明日、コミックマーケットc84の二日目において我々、タマムシ大学ゲーム研究会は「東 O46b において5冊の冊子を頒布します。

私が主にかかわったのは、5冊のうち一冊ポケモン会誌第12号の「シンオウダブル」の記事です。

カント―地方の熱さ、そして闇のポケモン「ダイガク」に辟易とした私は、会員数名を引き連れ、シンオウへの「避暑」という名の逃避行を企てます。

 途中で「インシ」を名乗るダイガク側の”刺客”により1192さんを喪うという事態に巻き込まれながらも、辛くも生き延びたimt  Tst  たらひろ リィズの4名は、「もはやクレセドランのための地方」と揶揄された不毛の地シンオウに再び足を踏み入れ……。

 再び活気にあふれたカント―地方と対照的に、訪れるトレーナーの数もぱったりと途絶え、すっかり寂れてしまったシンオウ地方。予期せぬ訪問者である我々に対するシンオウの人々の視線は諦観と奇異が入り混じった冷ややかなもの。

 そんな視線をものともせず、まず、シンオウでお世話になった釣り人のタツオ氏を探すことに。「そらをとぶ」で向かったナギサシティを後に、222番道路へと向かう一行。我々の目に入ってきたのは、かつてと同じくにぎわう道路、ではなく、閑散とし、人の姿もまばら、手入れもなされていない寂しい道路でした。

ズイタウンの次に走った思い出深い222番道路に、あれほどいた釣り人の姿は誰一人見当たりません。

 かつてトレーナーたち(のマタドガス)を癒してくれたリッシ湖のほとりのホテルグランドレイクは既に取り壊され、昔を偲ぶものもなくなっていました。

 「貴様らは幾多の地方を巡り、数えきれないポケモン達を手に入れてきたんだろう。貴様らの関心は常にポケモン、それも駒としてのポケモンに向いている。貴様らが去った後の土地、そこに住んでる人の姿なんかに一瞥をくれたことなんてありゃしない。新しい地方に拠点を移した後は、このシンオウなんて伝説のポケモンを捕まえたり、他の地方にはない技を教えたりするときだけ利用するだけの存在さ。」

 変わり果てたシンオウの姿を目の当たりにし、呆然と立ち尽くす我々に現れ、そう忌々しげに語りかけてるのは、我々が幾度となく世話になった、「あの」老人で……。

 タマムシ大学ゲーム研究会実地調査ルポ、「シンオウダブる(留年)」にご期待ください。

 

 

 

(正しい宣伝) 今回東京大学ゲーム研究会は新刊を5冊頒布します。、

シンオウダブル」は先述の会員4名が独自ルール「シンオウダブル」を考察し、その構築などを書き表したものです。シンオウダブルとは何かを説明いたしますと、5世代を我が物顔で闊歩するクレセドラン達を締め出すため(半分冗談半分本気)に「DPのシンオウ図鑑1~148のポケモンを使う」というルールを設定、このルールのもとで見せ合いなし44ダブルを行いました。

 「使用ロムをDPにするか」は迷ったのですが、今回は催眠術の命中修正が行われたHGSSを使用することにしています。使用ROMを変えるだけで環境がガラッと変わってしまうというのも面白いです。

 シンオウ図鑑、それもDPの図鑑なんてもう5年、いやもっと長い年月放置されていたでしょう、その埃をかぶった図鑑を今更引っ張り出し、会員達が各々構築を考え、対戦していました。

 詳しい説明は会誌を参照いただくとして、こちらでは軽くシンオウ地方を振り返る程度にしましょう。

シンオウ図鑑には「思ったよりも豊富な」ポケモンたちが存在し、少なくともバランス崩壊をきたすほどの強ポケが存在するとは思いませんでした。

 4世代対戦の最大の特徴ともいえる「だいばくはつ」は相変わらず猛威を振るい、5世代のぬるま湯に浸り油断していた者を一撃で殲滅する試合もあったほどで……。

 高速爆発のアグノムと低速爆発のカビゴンの二体に挟まれることで、爆発に支配されていた時代を思い出したのです。

 シンオウ図鑑の欠点として、炎タイプの少なさを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。四天王のオーバが炎タイプ使いだと知った時、何の縛りプレイなのかと問い詰めたくなりましたね。

 最終進化系がゴウカザルとギャロップしかいないという不遇さは、このシンオウダブルでは結構響いてきます。シンオウダブル環境で頭角を現した「ある鋼ポケモン」の暴走の原因の一つはこの炎タイプの少なさです。

 ひとつ、5世代に慣れた身からすると困った点は、「ジュエルがない」ことです。ジュエルの瞬発火力で相手を縛るということを5世代ではよくやりますが、4世代には残念ながらジュエルが存在しません。こだわりアイテムが『こだわりハチマキ』しかない3世代とは違い、こだわりアイテム3種と、『いのちのたま』あたりが存在していることは幸いでしょう。仮想敵を倒す際に努力値が足りない、が鉢巻やメガネは持たせたくないという葛藤に悩まされることも結構ありました。人間は一度便利さを知ってしまうともう後戻りはできないのでしょうか。

 

 シンオウダブルはまだ「発展途上」のルールです。4人で対戦し合っていたこともアリ環境が狭くどうしても個人メタのような形の構築が生まれてしまったことも(そういったものは会誌に載せないよう配慮はしましたが)。「シンオウ図鑑を覗いてみると文明開化の音がする」という名句もあります(ないです)。

明日、会誌を読んで「面白そうだな」と感じた方がいれば、是非友人、知り合いを誘ってシンオウダブルをやってみませんか?

 

 明日(今日です)は東大ゲー研をよろしくお願いいたします。