【ダブル】ガルーラスタン
第18回アリーナオフで使用、予選4-2で直接対決の結果グループ1位で決勝トーナメントに進出。決勝トーナメント1落ち。
レートで回して1900くらい。
ガルーラスタンを使うに当たってガルーラミラーに対する解答を持ちたいと考えていた。猫捨て身けた繰り不意打ちのガルーラ同士が初手でかちあった場合、横の並びにも依存するが基本的にガルーラ同士でけた繰りを打ち合うことになるだろう。
この初手でガルーラがガルーラに致命傷を与える駒に終わってしまうのが気に食わなかった。ガルーラを消耗させずにガルーラを処理する手段として、今回は鬼火ゲンガーとゴツメランドを採用。けた繰りを打たれる前に上から鬼火を打つ、ガルーラの裏からランドロスを展開するという二つの筋でガルーラがガルーラで疲弊することを防ぐ。ここでガルーラがガルーラにけた繰りを打つ必要がなくなったので、けた繰りではなく最も強いと信じるグロパンを採用することにした。
【個別解説】
陽気as
おんがえし ふいうち グロウパンチ まもる
猫捨て身ではなくグロパン型で採用。猫捨て身ガルーラは裏からランドロスのような威嚇を投げられるだけで腐ってしまうことが多く、なるべく腐らないガルーラこそが強いガルーラであると信じてのグロパンガルーラ。グロパンガルーラは積んだ後に盤面にいかに居座るかが大事であり、守るを採用。猫守両立も考えたが、グロパン積んだ後に上から縛られて動けないのは弱いと考え、不意打ちを採用。
ゲンガー(ふゆう)@きあいのタスキ
臆病cs
ヘドロ爆弾 挑発 鬼火 守
多発するガルーラミラーへの回答の一つ。ガルーラミラーはガルーラ使いの永遠の悩みだが、それを上からの鬼火で(当てれば)解決できる。ヘドロ爆弾、シャドーボール、凍える風、挑発、鬼火、守、どれもほしい技であり、本当は全部入れたい。ゲンガーは「鬼火の命中不安」「技のスペース不足」のせいでカタログスペックは高いけど自分で使ってみると案外弱い。
凍える風はランドロスやガブリアスが出てくる瞬間に打てると一番強いと思うが、打てる場面が少なかった。
ガルーラに打つ鬼火、モロバレル、スイクン、サンダー、トリル役などに打つ挑発、ニンフィアに打つヘドロ爆弾をこの構築では採用した。相手のs操作に切り返せる技が少ない構築のため、挑発が生命線になる。ガルーラを前に肝っ玉猫だましを防ぎたいことが多く守は切れなかった。
陽気 189-168-122-x-103-147
地震 馬鹿力 岩石封じ 守
ファイアロ―の鉢巻ブレバを威嚇込みで2耐え。メガガルーラの177冷凍パンチを威嚇込みで最高乱数切って耐え。とにかく固い。対ガルーラミラーの駒その2。このポケモンでガルーラと1:1交換をして、こちらのガルーラのグロパンを通すというのが基本となる。冷凍パンチを威嚇込みで耐えれるので、ゴツメ反動と馬鹿力でタイマンならばガルーラを絶対に道連れにする。
ランドロスというポケモンは火力が低い(岩雪崩)、無効になりやすい(地震)、連発できない(はたきおとす 馬鹿力)技がメイン技に入ってくるため、腐りやすさを助長するようなスカーフという持ち物を持たせるのは相性がよくない、と感じていた。
岩技を岩石封じにしているのは威嚇鬼火などで打点として腐ったり、地震が打てなくなった時でも相手に対して干渉できる技が欲しいと考えたからである。叩き落とすも有用ではあるが、岩技がないとファイアロ―、リザードンで困るのでこの枠は岩石封じがいいだろう。
この型のランドロスはリィズさんから教えてもらった型(リィズのポケモン雑記 ダブル構築紹介:ガルーラスタン)で、教えてもらった当初は岩石封じがストーンエッジになっていた。レートに潜っていく中で岩石封じの方が強いと感じて変更し、岩石封じの強さをリィズさんにドヤ顔で教えてあげたら「ああ、俺もそう思って変えたよ」といわれてしまい、自慢できなかった。百戦使ってやっと気づいた俺が馬鹿みたいだった。
サザンドラ(ふゆう)@スカーフ
控え目cs
流星 竜波動 悪波動 大地
メガボーマンダ、ゲッコウガ、ゲンガーなどのガルーラより速いポケモンへの解答。
アリーナオフ決勝トーナメント一回戦で陽気スカーフランドロスの岩雪崩で怯んで負けた戦犯でもある。「ランドロスに絶対に抜かれてはならない」構築においてはスカーフサザンは臆病で採用すべきであると考えているが、臆病の火力では竜波動でメガマンダを倒す動きができなくなってしまう(控え目でも高乱数だが)。陽気ランドの雪崩で怯むリスクを知ってなお控え目で採用した(しなければならなかった)のでこの負けは構築の負け。
ボルトロス(いたずら心)@命の球
臆病cs
10万 草結び 電磁波 守
苦手なテラキオンを上から草結びで即処理できる、電磁波でグロウパンチの起点を作ったり、ガルーラが苦手なバシャーモ、雨パの動きを止める、この点が強い。ボルトロスは上から麻痺を入れられるジャローダ。めざパ氷は単体性能を下げる技なので採用しない。対ガブリアスはサザンドラ、ランドロスで何とかできる。スカーフランドロスもこちらのランドロスで岩石封じを当てることで対処していく。スカーフランドロスに岩雪崩の怯みにおびえながらめざパを打つのはもうやめだ。ありもしないめざパに怯え、ガブリアスやメガシンカ前のボーマンダが守ってくる。
エンテイ(プレッシャー)@ラムのみ
陽気201-135-105-x-117-167
聖なる炎 ストーンエッジ 鬼火 守
222ギルガルドシャドーボール、177親子愛ガルーラすてみタックル、216霊ランドダブルダメ地震高乱数耐え(rimo雑記 【ダブル】雨ルンパッパ)。
この構築で最も選出率が低い。しかしながら対リザ系列、ドーブル系列の構築には必ず出していく重要な駒。リザードンは裏から数値や体制で受けると負けるので、上からストーンエッジで処理していく(相手も最速なら同速だが)。リザ系列の構築で対策必須のリザバナに対応するためラムのみを持たせている。一応のドーブル耐性にもなり、モロバレルのキノコのほうしに対して裏から投げる動きも強い。鬼火はキリキザンやクチートの不意打ちを避けつつの弱体化が狙える。
火傷確率で言えば聖なる炎(命中95 火傷率50)よりも高く、ガルーラを火傷させなければならない場面では聖なる炎ではなく鬼火を打つ(しかし外す)。
感想
ガルーラのグロウパンチは強かった。威嚇を食らっても腐らず、一匹で2匹、3匹を処理し劣勢からの逆転も何度もあった。メガフシギバナのような高耐久ポケモンに対して通常の捨て身ガルーラよりも強く立ち回れる。ボルトロスの電磁波、ゲンガーの鬼火、ランドロスの威嚇でグロパンの起点を作ってを積んでいく。
逆に「グロパンを積めない時のガルーラ」は弱かった。捨て身ではなく威力の低い恩返しを採用しているということもあるが、単体攻撃物理ATというのはすぐに威嚇やらゴツメやらで圧力を削がれてしまう。
少々怪しい場面で無理やりグロパンを積みに行く「ヤンキープレイ」が後からすれば正解になることが多々あった。言い換えるならば「相手との立ち回りのかみ合い」に依存してしまっているのだろう。
氷が通りやすいうえに素早さが中途半端なポケモンが多く、凍える風が苦手だった。特にゲンガーのシャドーボールを切っているため、打点が薄くなっているクレセリアの凍風にいいようにやられてしまうこともある(予選ではこごかぜクレセに負けた)。
凡庸なガルーラスタンを使ってみたが、数々の怪しい場面を立ち回りで何とか打開するということが多すぎて「勝ちきる」構築ではないと感じた。
立ち回りで打開するとというと聞こえがいいが、結局相手の立ち回りとのかみ合いに依存しており、安定性がない(不必要な択を生んでいる)。アリーナオフでも同グループになった身内との試合で経験からの一転読みで勝負を決めたり、前日に対戦し構築を知っているプレイヤーだったからこその裏の読み合いを偶然制したり、という怪しい勝ちが散見された。精進したい。