imterlawの日記

郊外にぽつんと立った豪華な屋敷

【ポケモン危機一髪】上振れ狙いヤンキープテラゲッコウガ 

「弱点5個以上あるポケモンのみ参加可能」、「持ち物は半減実と弱点保険のみ」という謎ルールの大会である「ポケモン危機一髪」に参加した。

45戦して32-13でおそらく1758の凡レートで終わり。クソ雑魚でした。

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【構築の経緯】

スカーフを使えないというルールの制約上、素早さが早いポケモンが正義。

参加可能ポケモンを探す中で緊張感で持ち物を無効化、ルールそのものを破壊するプテラと、変幻自在で単タイプに変化し弱点5つ以上というルールを無視してくるゲッコウガという2匹の最強ポケモンを確認。

プテラで木の実を発動させず、ゲッコウガで弱点をついて倒すという動きが猿でもわかる強さをしてるので、プテラゲッコウガの並びをトップメタだと想定、こいつらを中心に環境が動いていくはずだと考えた。

ここで普段なら対策側に回っていろいろ構築を考えるが、せっかくなので普段の組み方とは趣向を変え、「トップメタ」を自分で使ってみようという意図で構築を組み始めた。

 

トップメタを自分で使う際に意識するべきはミラーだと考える。本当に自分の想定通り最強ならば他のポケモンとの戦闘には勝てるはずなので、最強同士がぶつかり合う場合を一番に想定するのが筋だろう。

プテラゲッコウガが大量発生する中で、ミラーでどういう選出をするのがいいのかを考えたのだが、この狭いプールでまともな汎用的対策を用意できなかったため「上振れを狙う」という実も蓋もない戦術を選択した。

プテラゲッコウガミラーは、互いにもろすぎるポケモンの並びな上に、プテラの雪崩怯みが強く、それに対する裏目ワイドガードや、プテラの追い風とそれに対する裏目としての挑発(同速なのに挑発は流石にトチ狂った発想だと思うが、実際に一度された)にそもそもの同速とあまりにも想定するべき選択肢が多く条件が悪い。その中で最も勝率が高い行動を考えた。

今回選択したのは「ゲッコウガが水手裏剣をプテラに打つ」+「プテラいわなだれ」という戦術だ。

7世代から特殊技に変更されたことで水手裏剣が5発当たれば耐久に降っていないプテラを一撃で倒すことができることに着目し、

「まず水手裏剣が5発当たれば相手のプテラを問答無用で倒せる、さらに水手裏剣が四発以下しか入らなくても、プテラが同速に勝てれば岩雪崩+手裏剣のダメージの蓄積で相手のプテラを倒せる」というルートを想定した。

プテラゲッコウガのうちより危険度が高いのはプテラであり、とにかくプテラを倒したい。ミラーではプテラを倒せる確率が高く、裏目が最も少ない選択をするべきだ。

 

手裏剣負け、同速負けという情況下でも、相手のゲッコウガには岩雪崩が当たっているため、雪崩怯みの可能性もあり、「すべての確率に負け、相手のゲッコウガプテラ両方に行動される」という可能性はだいたい3割ほどに抑え込むことができる。

試合数45の中でプテラゲッコウガがミラーするのは最大でも半分くらいだとして、そのうち7割を勝てれば(ミラーの初手で動けただけで勝ちというのはありえないが)よいという発想にした。

もう一点ミラーに強くするために、プテラに耐久調整を施すことにした。

すべての行動に失敗して、相手のプテラに追い風を貼られているという状態から巻き返す可能性を少しでも高めるため、プテラゲッコウガミラーのでプテラを殺そうとする動きを考えた際に最もありえるだろう「ゲッコウガの冷凍ビームを耐える」までの耐久振り、つまりDSに近いプテラを採用した。

DSプテラの利点として、「ゲッコウガの水手裏剣5発耐え」「ラティオスの流星群耐え」というような耐久の要請も同時に実現できる。

さらに耐久調整により弱点をつく攻撃を耐えれる点を生かし、プテラに弱点保険をもたせた。耐久調整により足りない火力を補うとともに、放置されにくさ(もともとプテラを放置するのはありえないが)をより高め相手に与える圧力を高めることができる。

 

 

次にプテラゲッコウガの裏におくポケモンを考えた。裏におくポケモンに求める性能は、表のプテラゲッコウガ展開が失敗しても戦え、プテラゲッコウガマニューラテラキオンという高速ポケモンにも強く、プテラの岩雪崩の取りこぼしを倒せるような処理役であり、これを満たすポケモンとしてキノガッサを選択。

最後はキノガッサが苦手なカプブルルやジャローダラティオスラティアスに打ち合える性能を持ち、エアスラッシュによる上振れも期待できるトゲキッスとした。

 

プテラゲッコウガキノガッサトゲキッスを基本選出とし、基本選出を出せない場合を考えると、速さが正義の環境で当然出てくるであろうトリックルームだと考えた。

トリックルーム対策として、吠える吹き飛ばし挑発を仕込むかと考えたがスペースがなく、どうせトゲキッスのこのゆびによる護衛があるため、トリル発動の妨害は諦め、残りの2枠を対トリルで選出するコマとした。

ここで選択したのがご存知ギガイアスと、謎のダークホース、ダダリンだ。

ダダリンはこのルール一番のトリルアタッカーだと事前に想定していたポケモンであり、「はがねつかい」の特性によりすべての鋼ポケモンが「弱点5個」という条件を満たせず出禁のなかでただ1匹だけ鋼技をタイプ一致で打てる。

これによってエルフーンやカプブルルトゲキッスたちの弱点をつけ、しかも鋼がいない環境ではリリバの実を持たせるプレイヤーはほとんどいない(といいつつ私はもたせたのでなんとも言えないが)ため、実質半減実を無視した打点を持てる。

それだけではなく、草によってトリルアタッカー筆頭のギガイアスや、トリル発動役として多いだろうヤドランヤドキングにも強い。

豆知識だが、ダダリンの体重は200kgを超えているため、フリーフォールで持ち上がらない。このルールで覚えておくべきフリフォで持ち上がらない重いポケモンはこのダダリンアローラナッシーだろう。

 

 

 

私の構築はダダリンのミラーに弱いと考えたため、トゲキッスは参加できる鋼ポケモンがいないにもかかわらず鋼半減のリリバのみを持たせ、ダダリンはミラーで相手を倒せる可能性がある技としてゴーストダイブを選択している。対策の甲斐あってダダリンミラーをきちんと勝てたので良かったが、そもそもダダリンを見たのが一度しかなかったため、トゲキッスのリリバは腐っていた・・・・・・。

 

ゴーストダイブは相手のトリルターン中に打つことでトリルターンを稼ぐのにも役に立つ便利な技だった。

 

【よかった点】

ポケモンの選択は正しかった。

プテラゲッコウガは強く、特に無対策のプレイヤーが多い低レート時には相手の4匹全てをこの2匹のみで倒していた。

 

耐久保険プテラは強く、相手の落とせると踏んだ行動をことごとく耐え、追い風を切り返すことができた。

 

ゲッコウガの水手裏剣もめっぽう強く、実際に上振れ5回手裏剣でプテラを倒した試合も3回、あとはゲッコウガ対策として出てきたアブリボンに対して、手裏剣で上から悪タイプを消すことで縛られないというプレイングもあった。手裏剣のおかげでゲッコウガの汎用性が高まったと間違いなく断言できる。

 

ダダリンギガイアスも対トリルで強く活躍し、純トリパには負けなし、スイッチトリパに2回負けにとどまる負け方だった。

 

【反省点】

・トリパの数が想定と違った。

ダダリンギガイアスの採用により、実際にマッチしたトリパにはだいたい勝つことができたが、マッチ運の悪さか環境の読み違いかでそもそもの「トリパとのマッチ」が少なかった。半分くらいはトリパと戦う心算だったものの、実際は10戦もなかった。

そのため、このルール最強の木の実であるヤチェをトリル対策のダダリンに渡したことが完全に裏目に出た。キノガッサの表選出の割合の方が高かったため、キノガッサにヤチェを渡す方が拾えた試合は間違いなく多かった。

 

ハギギシリへの認識不足

プテラゲッコウガに次ぐ強力ポケモンとしてマニューラがいるだろうと考えており、マニューラを倒すべくキノガッサを採用しているのだが、マニューラの横にハギギシリが並ぶとビビッドボディによりキノガッサマニューラが倒せなくなる。

このためこちらの基本選出プテラゲコガッサキッスはハギギシリマニューラに無抵抗に殺されることになり、対策必須な並びなのだが、事前に考えてなかった。

実際にマッチングしてボッコボコにされてしまった。弱かった。

 

ゲッコウガの破壊光線

ゲッコウガには対トリルにも投げることを考えて、「まもる」を入れていたのだが、ハギギシリへの打点にもなり(無振りハギギシリは155破壊光線で確定一発)、またゲッコウガミラーでヤンキー上振れワンパンを狙える破壊光線という技が、「上振れでレート稼いで逃げる」という構築のコンセプトからすると強かったのではないかと他の人が破壊光線ゲッコウガを使っているのを見て思った。

 

・思ったより上振れしてくれなかった

特に強力なプレイヤーとのマッチが増える後半で上振れヤンキーを狙おうと画策しての構築選択だったが、運が足りないのか(そもそもヤンキー狙いが悪いので文句は言えない)、手裏剣の回数が2発で止まったり、雪崩がポロポロ外れたり(これは普段のダブルでもよく見る)してあんまり上振れてくれなかった。バチが当たったのかもしれない。

「できる限りの最強戦術を用意した上で有利な確率論のテーブルに乗る」、という構築方針自体は悪くはなかったと思うが、確率論の乗る前の戦術の段階でまだ練れた部分があったと思う。特に木の実の選択を割と適当にやってしまった感じがあり、ゲッコウガのヨプ、トゲキッスのリリバはいいとして、ギガイアスキノガッサダダリンはもっと考えるべきだった。その甘さが最後1800に届かない程度の雑魚構築で終わってしまった敗因なのだろう。

 

・早めに準備をする

これまで私はこういう特殊ルール大会の経験がなく、前回のプリティプリマが見てて面白そうだったので今回この危機一髪に参加することに決めたのだが、

このような事前試合ができない特殊ルール大会はメインロムで潜ってから修正点を持ってサブロムに切り替えるという戦術がよいと強く実感した。

時間が足りず最終日に育成して1ロム分の45戦こなしたが、集中力の問題、構築のチューニングの問題を考えると明らかに分散させた方がいい。時間管理も大事だという当たり前の教訓だった。

普段使わないポケモンのダメージ計算が非常に面白かったので、またこういう制限ルール大会には参加していきたい。