imterlawの日記

郊外にぽつんと立った豪華な屋敷

【第二期パウパー神ベスト16】白単ソルジャー/ユニコーンスクリーチ 

こんにちは、いむたです。

メインフォーマットはCEDHで、たまにパウパーを遊んでます。

先日開催された第二回パウパー神でSEには残れなかったものの

ベスト16の望外の成績を残せたのでデッキ選択の経緯と採用理由を簡単にまとめておきます

 

使用リスト

白単ソルジャーというオリジナルデッキを使用しました。

純正部族デッキというよりは元々強いカード(空漁師、ラッパ手、隊長)が兵士であることから強いカードをより強く使うためにバリラシュの旗騎士という部族カードを単騎採用したデッキです。

デッキの本質はスクリーチ+全体バフによる圧殺で、リソース補給のために兵士を利用している、という方がしっくりくるでしょうか

毎試合テキスト確認されました キスキンと兵士のコストがさがります 

【メインボード】

4 不動のユニコーン
4 スレイベンの検査官
4 バリラシュの旗騎士
4 コーの空漁師
3 ラフィーンの密通者
4 戦隊の鷹
4 民兵のラッパ手
3 捜索隊の隊長
1 アルガイヴの密集軍
2 虹色の断片
4 金切るときの声
3 未達への旅
3 カビーラの交差路
15 平地
2 光輝の泉

 

【サイドボード】
2 大祖始の遺産
4 天界のほとばしり
1 赤の防御円
1 光糸の場
1 胸壁
3 塵は塵に
2 Holy Light
1 虹色の断片

 

前書き:イニシアチブ禁止によるメタゲームの崩壊とデッキ選択理由

元々紙の大会で青黒型の研究が進む中でついにMOで実装されたイニシアチブ。

MO実装後は数の暴力で急激な研究がすすみ、枯渇ランドと儀式を合わせた

最終形態ターボイニシアチブが生み出された挙句、

神決一週間前にイニシアチブ4皇が仲良く全員禁止になってしまいました。 

これは想定外で、「イニシアチブがいくら強くてもパウパー神までは持つだろう」と思っているプレイヤーは多かったのではないでしょうか。

かくいう私もその一人で、8月からイニシアチブで遊ぶことしか考えてませんでした。

禁止からまもない大会で新規のメタゲームが回ることを想定することは困難、

イニシアチブの裏で強かった二つのデッキがそのままメタ上に残ると想定していました

 

最強デッキ1:カウゲート

カウゲート(パウパー神15位リストより引用)

バルダーズゲートがパウパーのことを何も考えずに生み出したメカニクスの一つである「ゲート」を最大限に悪用した「4C」アゾリウスデッキです。

場持ちのいいクリーチャーにバジリスクゲートのバフを乗せ、ライフレースを破壊する重量級ビートデッキ。

元々1匹のクリーチャーが複数匹に化ける低コストの降霊や不朽、戦隊の鷹が除去の1:1交換でイニシアチブを守ろうとする青黒イニシアチブに対して強力だったと言うところから環境に存在していたデッキで、9月環境においてはイニシアチブの過激な加速に対し、ピッチ打ち消しである撃退を採用することで最後まで争っていたデッキでした。

島+カード一枚の消費は正気じゃない

 

ゲートが固定色+任意の色の2色土地として設置できる取り回しの良さを生かし、

アゾリウスをメインカラーとしながらも無理なく赤/青ブラ、ハダル、噴煙を取り込む事による汎用性の高さが魅力です。

 

パウパー界最強の防御札である虹色の断片を4枚採用できブリッツに耐性があり、

バジリスク門を乗せた聖なる猫の絆魂がライフレースを破壊可能、ハダルと噴煙でミラー含む横展開デッキを抑え、対抗呪文、赤ブラ、青ブラによる対応能力、隙がない最強デッキと言っていいでしょう。

 

最強デッキ2:カルドーサバーン(or 通常バーン 悪鬼シュート)

パウパー神 TOP8リストより引用

イニシアチブに対応するためにバーンも形を変えました

通常のバーンから火力スペルをやや抜き、彩色の星と実験統合機に置き換えて、これをカルドーサの再誕で叩き割ることにより、イニシアチブ側が止めきれないクロックを生成。イニシアチブを奪うことによるダンジョン探索からの逆バーンを仕掛けるデッキです。

純正バーンよりも火力が落ちるものの、リソース面で逆にやや優勢をとりうるこのデッキはイニシアチブ亡きあとでも一定の強さを誇り、純正バーンと合わせて一定数現れると思っていました。 

もちろん悪鬼シュート(ブリッツ)へのガードも外せません。 

同じ赤デッキとはいえ対応策がやや違う(クリーチャー除去の重み)のが厄介で

どちらも黙らせる青ブラを採用しない場合、サイド枠の圧迫、不足が気になります。

 

このほか、ボロスラリーや親和、トレイリアの恐怖などのデッキがメタゲーム上には残り続ける、と考えていました。

 

 

デッキ選択理由:ゲート/バーンが強いのはわかるがこれらを一日中回せるほどマジックがうまくない

tier1デッキが何であるかは理解してるつもりで、王道のゲートやバーンを選択して回す、というのが第一候補でしたが、

8月以降イニシアチブ以外のデッキをほぼ握っておらず、ゲートも対面が使ってるのを見てるだけ、バーンは身内に使い手がおらず、悪鬼は一人回しして難しさに耐えきれず即座に放棄。この時点でデッキに要請されるコンセプトは3点

①バーン/悪鬼に一定抗える = 除去/ライフゲインを所持するデッキであること

②ゲートに対して抗える   = ゲートの序盤のテンポロスをとがめることができる

③プレイングが一本道   = クリーチャー中心のビートダウン

 

ここで白羽の矢が立ったのが

①単色にしたことで、土地枠にライフゲインを圧縮、コーの空漁師による使い回しも可能

②単色アグロにより序盤からライフを削りに行き、バジリスクのレンジにも横展開打点で対応可能(猫のライフゲインに対して、それ以上のクロックで殴り切るプランが取れる)

③スクリーチ+不動のユニコーンを着地点としてコンバット以外のプレイが一定簡素

 

白単デッキです

 

白単ソルジャー カード解説

クリーチャー

《不動のユニコーン/Steadfast Unicorn》[CLB] 白C《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》[SOI] 白C

1マナからの展開を支える最強カードです。

どちらも「1マナにも関わらず後半引いても強い」ことが採用理由。

ゲートでよく使われる月皇の古参兵も検討しましたが、この二枚で十分と判断。

ライフゲインは後述する土地枠に圧縮します。

 

スレイベンの検査官は今さら言うまでもないですが手掛かりによるリソース補給で

息の長いアグロを実現し、後半のトップデッキゲームにも強い強力なカードです。

 

不動のユニコーンはバルダーズゲートが産んだ狂ったパワーカードの一枚。

4マナ起動で全軍+1/1修正に警戒を付与します。

本デッキのMVPで、すべての試合でこのカードを引くことが勝利に貢献しています。

 

白単によく採用されている護衛の誓約と比較してバフ値は小さい/自分のターンにしか起動できないものの

 

  • 警戒付与により殴り返しに強く、対ゲートの殴り合いに強くなる点
  • 使い切りでなく、生き残り続ける限り毎ターン起動できる点
  • 序盤から1/1/2としての運用が可能なこと(多発する1/1クリーチャーをビタ留めできる)
  • パワー1のクリーチャーであることから民兵のラッパ手で持って来れる点

 

を強く評価しています。 そもそも鳥トークン4匹をバフするだけで8点クロックであり、序盤から殴るビートダウンデッキにこれ以上の修正は不要でしょう。

 

兵士

【Foil】《コーの空漁師/Kor Skyfisher》[MM3] 白C

《民兵のラッパ手/Militia Bugler》[2X2] 白C《捜索隊の隊長/Search Party Captain》[MID] 白C【Foil】《アルガイヴの密集軍/Argivian Phalanx》[DMU] 白C

ソルジャー要素となる5枚です(スレイベンも兵士ですが特に恩恵はない)

 

バリラシュの旗騎士によるコストダウンを狙うカードであり

これらに共通するのはコストが下がらなくても強いカードであることと、

アルガイヴの密集群以外はリソースカードであることです

 

コストダウン系カードにあるあるなのが、テンポよくハンドの軽減カードを吐くことで多面展開はできるもハンドが尽きて結局後続が続かず、リソースで負ける(下げたコストが勝利に貢献しない)という問題です。ラッパ手と隊長は山からリソースを確保、空漁師はこれらのカードを回収して投げることで実質的なリソースカードとして運用できます。

通常空漁師+ラッパ手のバウンス運用には合計8マナ(2+3+3)かかるところ、

バリラシュの軽減がフルに効くことで、5マナ(1+2+2)でグルグル回せることが問題なく可能で、単色アグロ特有のリソース枯渇問題をごまかすカードになっています。

バリラシュ自身がバリラシュを下げれるので2枚目を1マナでキャストすることも可能で

1マナになったラッパ手が回り始めると勝利は近いでしょう。

捜索隊の隊長+空漁師+捜索隊の隊長が3マナ(1+1+1)になるケースも多いです

 

アルガイヴの密集軍はハダル耐性を上げるために捜索隊の隊長と1枚入れ替えて運用しています。基本的には自由枠ですが時折スタッツと警戒が輝くので1枚だけ。

 

 

兵士ではないカード

【Foil】《戦隊の鷹/Squadron Hawk》[A25] 白C《ラフィーンの密通者/Raffine's Informant》[SNC] 白C

戦隊の鷹、ラフィーンの密通者は兵士ではないものの採用しているカードです

どちらもリソースをごまかしつつクロックを展開できる点を強く評価しています

バーンのような飛行クロックが不要な対面は鷹を全部サイドカードと入れ替える運用も可能で取り回しが効きやすいのが魅力です

 

非クリーチャースペル

《金切るときの声/Battle Screech》[MH1] 白U《未達への旅/Journey to Nowhere》[ZEN] 白C

《虹色の断片/Prismatic Strands》[C19]白C

金切るときの声は白最強のスペル。ユニコーンとの相性が極めて良く、

戦場が整う前に殴る序盤の兵士ビートからシームレスに移行するスクリーチユニコーンの飛行クロックによりゲームを速やかに畳むことができるでしょう。

未達への旅はアグロには不純物となる純粋な除去ですが、悪鬼系に対して除去がメインから欲しいこと、ビートが苦手な巨大生物や親和のケンクから生み出される3/3ブリッジを見て3枚採用しています。

虹色の断片は最も強いコンバットトリックであり、悪鬼対策である汎用カード

あまり好みではなく、前日まで抜いていたのですが、ゲートなどとの戦いでもキーとなるカードで急遽採用。 本当は4枚欲しいものの枠が足りず、メインとサイドに3枚を分け合う形となりました。

 

土地

《カビーラの交差路/Kabira Crossroads》[C17] 土地C《光輝の泉/Radiant Fountain》[M15] 土地C

平地15+カビーラ3光輝2の合計20枚の土地採用。

4-5マナに到達したいデッキの割に切り詰めているのはスペース上仕方がなく、

バリラシュの軽減で誤魔化しながら戦っていきます。

パウパー単色デッキの強みとしてマナ基盤が頑強であるということがあり

今回もそのメリットを対バーンのライフゲインを土地枠で圧縮することに利用しています。土地+コーの空漁師でおよそ試合中に4点ゲインはできると見ています。

光輝の泉の採用枚数増やすことも検討しましたが、バリラシュのコスト軽減との相性が悪く(無色マナが最後余る)2枚に留めており、カビーラの交差路は強いもののタップイン処理が難しいため3枚で止めて、合計5枚のゲインランド運用。

 

サイドボード

サイドは荒削りな点もまだ多いです。

 

【Foil】《天界のほとばしり/Celestial Flare》[ORI] 白C

ベストサイドボード。元々悪鬼対策がメインでしたが、当日はUBテラー、対感染、カスケードなどのマッチでもサイドインされ、都度活躍しました

ブロッククリーチャーを生贄要求できるのも強く、徐に殴りかかってブロッカー破壊を狙い、たとえブロックされなかったとしても攻撃したことにより捜索隊の隊長をコスト軽減して投げる、という動きが強いです。

 

枠がなくサイドに。このカードをメインに移して再度1枠開けれると嬉しいです。

 

【Foil】《赤の防御円/Circle of Protection: Red》[9ED] 白U

飛び道具に対応する必要があるバーン/クリーチャーに対応する必要がある悪鬼

の両方に効くサイドボードとして運用。当日はブラッドバーンに蓋をして勝利に貢献しました。

鋭い痛みのサイドインが考えられるため、過信は禁物。

 

《Holy Light》[DRK] 白C

息詰まる噴煙の激烈劣化カード。「白以外」のデバフであるため、想定ターゲットの肝心のゲートに効かないがカルドーサやフェアリー、ゴブリン、エルフのような非白デッキに刺さる可能性からお守りとして2枚採用。環境次第では抜きたい枠だが、何と当たるかわからない神決定戦の都合、仕方なく採用。勇気の不採用もあり得るかも

《塵は塵に/Dust to Dust》[5ED] 白U

白の十八番、ファクト2枚追放。親和の数は減っているものの、このカードに依存することが多いため厚めに採用。他にもブラッドバーンには少しサイドインします。

 

《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》[EMA] 茶U

ゲートやファミリア、モグワーツなど墓地利用デッキに対応する見た目通りのカードです

他にいうこともないカード。自分の墓地も追放するが、虹色の断片以外基本的に聞かないので気にすることはないです(スクリーチを墓地に貯めるケースはなかなかない)

 

 

 

《胸壁/Parapet》[VIS] 白C《光糸の場/Lumithread Field》[FUT] 白C

電謀、ハダル、噴煙対策。

ケツ3も8枚あることから、ハダルで即死するケースは少ないものの、サイドから入れておきたいカード。 変異で使うことはないため、基本的に胸壁でいいのではと考えています

兵士の展開でハダルを受けて、返しスクリーチから切り返すという動きを狙っていきたい。

 

 

 

おわりに

オリジナルデッキにしてはちゃんと勝てて嬉しいです。特に不動のユニコーンバリラシュの旗騎士というカードの発見が正しくデッキの動きを強化した、というのは個人的には嬉しい点でした。

アグロの嫌いな点である、リソース枯渇でなすすべなく負けるという試合もなく、ストレスなく回せた点も、8ラウンド回す神のフォーマットと合致していたかなと思います。

対戦してくださったみなさんありがとうございました。

実力不足で数試合落としているので、もっと上手くなりたい・・・