2016年にやったゲームふりかえり
年末ということで今年やったゲームを振り返ろうと思う(さも毎年やってるかのような語り口だが初めての試みだ)
まず印象に残った、やってよかったゲームランキングで10位までつけるならば
1.FF15(PS4)
2.Broodborne(PS4)
3.Code Name :S.T.E.A.MリンカーンVSエイリアン(3DS)
5.UNCHARTED4(PS4)
7.gravity daze(PS4)
8.風ノ旅ビト(PS4)
9.ダークソウル3(PS4)
10.いけにえと雪のセツナ(PS4)
だろう。今年は結局ゲームを25本(DLC、スマホのゲーム合わせたらもうちょっと行く)くらいプレイしたと記憶している。そのなかでも「他人に自信を持って勧められるゲーム」が以上の10作品だ。いや、10位のセツナだけは勧められないので上位9個までを勧められるとする。
一つ一つ解説をしようと思ったが結構分量多くて辛いので上位3作品をピックアップして解説する。
1.FF15(PS4)
JRPGの最高峰。旅をしたくなる、車の免許が欲しくなる、車が欲しくなるそんなゲーム。
とにかく面白い、すごい。よく言われてる「ホスト4人組が車に乗ってドライブしていく先々で写真撮ったりキャンプしたりするゲーム」という評価もあながち間違いじゃないんだけど、その「キャンプ」、「写真」って要素がRPGに革命を起こしたと個人的には言える。
まずキャンプなんだけど、まずキャンプで出てくる飯がうまそう。「リヴァイアサンと同じだけのデータ容量をつかったおにぎり」って話もあるけど、本当にテクスチャが本物と見紛うほどで食欲そそられるし、その食事によってステータスにバフがかかって戦闘で有利になるというのも食事に対するモチベーションとなっててゲーム性と噛み合っ
てる。
俺が一番好きな骨つきトードステーキ ギガントトードというカエルのモンスターの肉でできてる これ見てステーキが食べたくなったので近所のステーキ屋に行った
キャンプの話と繋がるけど、このゲームはゲームデザイン周りの動機付けが自然でうまい。
FF15は夜になると異様に強い敵が出る(主人公レベル1の時に30超えたバケモンが出る)ので基本的に夜は出歩きたくないんだけど、そこでフィールド探検中に休憩地点を発見してキャンプを張れた時の安心感が強い。火を起こして夜を明かすための場所、一息つける寝床という役割でゲームを進める際にキャンプが本当にありがたい。夜になると必死にキャンプか、街を探さないと死ぬ。
そしてこのゲームは蓄積した経験値を街での休息時に一気に振り分けるシステムだからレベル上げるためには寝ないといけない。レベルアップのためと夜をしのぐ場所、そしてステータスアップの食事という動機づけで本当にゲーム上で自然とキャンプや宿屋に泊まるようにできてる。
そしてキャンプでの食事の風景のパターンも無数にあって、一時加入キャラがいるとキャンプの風景に反映されるのもすごく丁寧でいいゲーム。「仲良し4人組がくだらない話をして夜を明かす」姿が本当に自然に、上手く描かれている。こういうところで会話を抜きに主人公達の絆を描くってのはなかなかなかったと思う。
もう一つの要素が「写真」で、仲間のプロンプトってやつが写真をとってくれるという設定になってて、広い世界の各地にある記念撮影スプットで4人で記念撮影したり、道中のシーンを写真で撮ってきたという体でAIが自動生成した写真を保存できるプログラムが組まれてて(ダンジョン内での謎の自撮り画像や、戦闘中の1シーンを切り取った画像が次々と生まれる)、その写真をキャンプで1日を終えるときに確認して気に入ったものを保存できるというシステムになってる。これがいい。4人の記念撮影や、わけのわからない風景写真や、戦闘中のスタイリッシュなシーン、NPCを写しただけの写真
が大量にあって、気に入った画像を保存してゲーム内でいつでも見ることができる。
この写真のおかげで「冒険してる感」がすごい出て、後から写真を見返すだけで「ボス戦強かったな」だの、「このクエストきつかったな」だのいろいろな思い出が振り返れる。しかも当然オープンワールドゲーで皆プレイスタイルが違うから出てくる写真も違うわけで、「プレイしたその人が楽しめる写真アルバム」が各個人個人皆違う形で出てくるのが本当にすごい。今までなかったシステム。
この写真のおかげでクエストこなしたり、フィールドを散策するモチベに繋がっててゲーム体験としても優れているし、また4人の絆を描く上でセリフよりも数倍雄弁に語ってくる。
「キャンプ」と「写真」という会話じゃないもので主人公達の仲をとても丁寧に、しかも個人個人で体験が違うという形で描いてくるのは素晴らしいと思う。
他にももっと語りたいことがありすぎて困るけど、この記事はあくまで今年やったゲームまとめだからここら辺で終わりにする。素晴らしいゲームだった。細かい丁寧な蓄積のおかげで最後破綻しかけたストーリーをなんとか最高のエンディングにつなげることができたんだと思う。
2.Bloodborne
これに関しては以前記事を書いたのでこれ以上語るのは蛇足だろう。練りに練られた設定、19世紀イギリスをもとにしたフィールドデザインが雰囲気ゲーとして単純に優れている。その上でただの雰囲気ゲーで終わらない、高難度だがプレイヤーの行動に対して強い報酬を与えるような戦闘デザインは常に緊張感のある、歯ごたえのあるゲーム体験をあたえてくれる。
3.Code Name :S.T.E.A.M リンカーンVSエイリアン
このゲームは無名だが面白い。開発元はあのファイアーエムブレムやペーパーマリオ系のゲームを作る任天堂のセカンドパーティインテリジェントシステム。
何が面白いってオタクの好きな物をすべて詰め込んだ、やりたい放題のストーリーだ。
このゲームタイトルの「リンカーンVSエイリアン」が語るようにリンカーンがエイリアンと戦う物語なのだが、それだけでは不十分だ。詳しく説明すると、
スチームパンクの世界で(?)、リンカーンが(??)、アメリカの有名な民間伝承や小説の世界の登場人物達とともに(??????)、クトゥルフの旧神達から世界を守る(???????????????)、シューティングシミュレーションRPG(???????????????????????) だ。
何を行ってるのかわからないだろうがこれがこのゲームの概略だ。順を追って話そう。
まずこのゲームはif物、蒸気機関が発達した世界を舞台としたスチームパンクものだ。主人公達の武器も蒸気を利用したものが多く、蒸気で飛ぶ飛行船といったスチームパンクおきまりの要素も出てくる。間違いなく制作者はオタクでスチームパンク好きだ。
次にリンカーンが重要なキャラクターとなる。リンカーンはゲーム中でエイリアン(後述するがこいつがクトゥルフの生物たち)と戦うための特殊部隊を作り、そのメンバーがアメリカの小説や民間伝承のキャラ達なのだ。有名なものでいうとオズの魔法使いやピーターパンのキャラクターが操作可能キャラとなる。他にも聞いたことない小説の登場人物も多く、正直私も元ネタを全然理解できていない。いうなればアヴェンジャーズ、夢のコラボものだ。元ネタを知らなくても普通に楽しめる。間違いなく制作者はオタクでこういう小説が大好きなのだろう。
そして戦う相手、世界を狙うエイリアンたちだが、こいつらがクトゥルフだ。敵のボスがショゴスだし、クトゥルフの重要キャラランドルフカーターは仲間だし、攻略マップとしてミスカトニック大学まで出てくる。無茶苦茶だ。製作者がクトゥルフ好きなことが容易に推測、というか確信できる。
そして肝心のゲームシステム、いくらオタク好みのな設定をぶち込んでてもゲームシステムが死んでたらゲームとしては終わり、が「シューティングシミュレーション」だ。FPSとシミュレーションという宇宙1合わない2つのゲームジャンルが悪魔合体して奇跡的に面白いゲームデザインとなったこのゲームシステムは基本的にはシミュレーションゲームを基盤としている。つまり自陣のユニットと敵陣のユニットが複数存在するなかで、マップに敷き詰められたタイルを移動して、敵と戦う、ターン制のシステムをとっている。そこの戦闘システムがシューティングなのだ。
多くの駒はそれぞれ固有のメイン武器として銃を持っており、ターンごとにリソースを消費して銃を使うことができる。その際に敵の弱点部位を狙ったり、敵のエイリアンから狙撃されないように壁を利用するというところがシューティング要素だ。これが結構面白い。
敵の射程圏内に入ったら自分のターン中でもカウンター狙撃を食らう「待ち伏せ(オーバーウォッチ)」システムのおかげで自分のターンでも油断せずに射程を伺いながら慎重に駒を動かす必要があるし、逆にこちらも物陰にユニットを配置することでやってきた敵を待ち伏せして相手のターン中に干渉することが可能なのだ。思ったよりシューテイングしている。キャラごとに個別の武器を持っているため武器の切り替えはサブウェポンに限られるが、それでも短射程の銃や、長射程のスナイパーライフル、爆弾使いなどの豊富なユニットの誰を出撃させるかといった悩みもシミュレーションゲームならではなのではないだろうか(私はこのリンカーンVSエイリアンが初のシミュレーションゲームなのでよくしらない)
残念ながら(当然か?)、あまりにもアクが強すぎる設定、アメコミ風の可愛くないキャラデザ、タイトルの一発屋感といういろいろな要素が重なった結果、このゲームは売れていない。今なら中古で安く買えるからぜひ買ってプレイしてほしいゲームだ。オタク好みの設定盛りだくさんの闇鍋、でも戦闘システムもストーリーもしっかりしていてよくできたゲーム、さすが任天堂一味なだけはある。
ちなみに公式HPにある制作者コラムが面白いのでぜひ読んでほしい。ゲームの解説をするかと思いきや7回あるコラムの4回をつかってスチームパンクの歴史、スチームパンクの世界を舞台とした理由を熱く語ってくれて、予想に違わぬ制作者の姿、オタクっぷりを見せつけてくる。
制作者は絶対自分の人生経験の中で好きだったキャラクター、設定、舞台をこのゲームにすべて投じている。なにか執念めいた、邪気とでも言えばいいのだろうか、むせかえるような熱気をこのゲームから感じてならない。
2016年は(特に冬が)大作ゲームがドカドカ出てきて正直追いきれないゲーム豊作の年だった。
来年もクラッシュバンディクーリマスターなど注目するゲームがいっぱい出てくるからワクワクが止まらない。まじでクラッシュリマスターは期待してるから頼むよ。