imterlawの日記

郊外にぽつんと立った豪華な屋敷

ゲームにおけるボスはなぜ私を不快にさせるのか その2

前回その1ではレベルデザインのおかしいボスによる過剰なストレスを例として

ゲームのボスのダメなところを示した。

今回はそれとは違う意味でプレイヤーを不快にさせるボスを取り上げる。

 

3.なぜかゲームが変わるボス

 

ボス戦と通常戦で戦闘方法そのものが変わるようなボス、というのはゲームの中でも幾らか存在する。例えばカービィシリーズで典型的なものとして「突如挿入されるシューティング面」がある。カービィシリーズはなぜかシューティングを執拗に押してくる。カブーラ、O2、ナイトメアなどなど、毎回毎回シューティングを入れてくる。

今まで吸い込みと吐き出しコピーの横スクロールアクションで、ボス戦もその延長線上にあったはずのカービィでなぜそれを止めたのか、教えて欲しい。02とかナイトメアに至ってはラスボスにもかかわらずだ。ゲームを締めくくる最難関のボスが今までのゲームと無関係ってどういうことなのか。シューティングがやりたくてカービィを買う人間なんているのか?(ごく少数存在しそう)。

 

ケーキバイキングで楽しくケーキを食べてたのに突然焼肉を食わされた気分といえばいいだろうか。

確かに焼肉はおいしいよ、それは認めるよ。でもなんでケーキ屋で焼肉を食べさせられるんだ。俺はケーキが食いたくて来てるの。焼肉食べたいなら焼肉屋に行くから、変なサービスしないでくれ、頼むよ。

シューティングゲームシューティングゲームでそれ独立でやらせればいいんじゃないの。よりによってゲームのラスボス、今まで磨き上げてきた腕をぶつけるという熱い展開で、せっかく磨いたテクニックがまったく通用しないのが本当に不快に感じる。

俺は今までこのゲームの文脈に沿ってアクションを磨いてきたわけよ。ラスボス戦でそれがまったく関係なくて、しかもラスボスだからそれなりに強い、それはきついよ。

 

(以下アンチャ4のネタバレあり)

今年やったゲームで同じことを感じたのがPS4のアンチャーテッド4だ。さすがはあのクラッシュバンディクーを生み出したnaughty dog制作だけあってめちゃくちゃ面白いTPSゲーム。「プレイする映画」というキャッチコピーがまさに秀逸で、本当に映画を見ているような、映画のキャラをそのまま動かしているようなストーリー演出、すべてにこだわりを感じて、とにかくワクワクするゲームだったわけなんですよね、このゲームは。

冒険家になって宝探しをする、これにわくわくしないやつはいるのか?

海賊が残した財宝を求めて世界を飛び回り地図なき(uncharted)探検をするってワクワクの3乗でしょ。同じ宝を求める悪いやつとの戦闘はごく普通のTPSで、適度にステルス要素を使って敵の頭数を減らせるのもあって楽しくプレイしてたわけよ、ラスボス戦までは。

このゲーム最後の最後までTPSだったのに、なのにだよ、最後の戦闘がタイミングよくコマンドを入力して剣同士のつばぜり合いをするという謎のゲームに移行するんだよ。勘弁してくれよ、ガン萎えだよ、しかも難しいんだよ。

このシビアなコマンド入力で何回も死んでこのゲームにたいして醒めてしまったのが本当に残念で仕方がない。最後の最後でバケツに満ちた冷水をぶっかけられた気分。今までのワクワクを返してほしい。

割とTPSを食わず嫌いしてたけど、このゲームをプレイしていく中で「TPS、割と面白いじゃん」と評価を改めて、ラスボスも撃ち殺してやろうかと思ってたのに、最後はコマンドゲーで完全に置いていけぼりを食らってしまったよね。

なんとかクリアしてエンディングを見れて、肝心のエンディングも良かったんだけど、このラスボス戦のせいで私のアンチャーテッド4に対する評価は割と下がってしまった。

 

実際真面目な話、途中でシューティング面が挟まるのはもういいよ、ゲームが単調化しないためのお遊びだと思うと納得もするよ。アクションRPGにもレースする場面とか馬に乗って戦うボスとかもよくあるもんね。

頼むからラスボスだけは、ラスボスだけはちゃんと今まで培ってきたそのゲームの技術で、その技術だけで戦わせてくれよ、お願いだよ。なんのために今までハードル超えてきたのよ、今まで倒してきたボスはなんだったんだよ。何度も死んで学んだじゃん、テクニックを。奇を衒った謎のラスボスなんていらないよ。別に難しくてもいい、ラスボスだもん、大歓迎だよ。

お願いだから、お願いだから突然ゲームを変えないで欲しい、今までの培ってきた技術、その極致を要求してくれ。そうじゃないボス、ラスボスってなんのために存在しているのか、教えて欲しい。

 

アンチャ4は面白いゲームなので是非プレイしてください(おわり)

 

 

つづく